賃貸住宅を借りる際の火災保険って必要?

賃貸住宅を借りられる場合、不動産会社が打ち出した請求明細に必ず火災保険料の項目があると思います。
明細に入ってるから、とりあえず払わないといけないんだろうな?ってことで、お支払いされている方も多いと思いますが、この火災保険にご加入いただく意味に関して今回はお話させていただこうと思います。


賃貸住宅を借りられる場合の火災保険の主契約(主な目的となる物)は家財(洋服から家具、本、CD等ほとんどの物品)です。
その主契約に付随して、いろいろな特約が付帯されている訳ですが、ここで疑問に思われる方もおられるんじゃないでしょうか?
「自分の家財に価値のあるものないから、補償なんて受けれなくてもいいよ~」って思われる方。
「火災保険なんて大家さんが入ってるんだから、事故がおこったら大家さんの保険を使えばいいじゃん!」って思われる方。
実際、火災保険を取り扱いしておりますと、そのような声をよくお聞きします。


では、なぜ火災保険が必要かをこんな事故があった場合に、どんな問題点があるかを交えながらお話します。
(注意)保険金をお支払いする事項に関しては、ご加入いただく保険の種類により相違する場合がございます。保険会社の代理店等にお問合せ下さい。

①盗難編

ある日、仕事から自宅に戻ると家の中がグチャグチャに荒らされています。
あれ?こんな散らかしてたかしら?って。。。泥棒!?
よく見るとベランダに出るガラスの一部が割られ、そこからカギを開けられ中に進入されたようです。

すぐに警察に通報、大家さんにも連絡をしました。
被害としては、部屋に置いてあった貯金箱から、旅行費用を貯めるためコツコツと貯金してきた現金3万円、ノートパソコン(20万円で購入)、ガラスが1枚割られていました。

泥棒

翌日ガラスの修理屋さんが来て、ガラスの修理代として2万円がかかりました。
(ガラスの修理代に関して、賃貸借契約には善良な管理者の義務(善管義務)があり、例え自身には責任のない第3者による不法行為であっても自身に修理義務が発生します)
保険に加入されていない場合、これらの費用は全て補償されません…


もし火災保険に加入されていた場合はどうだったでしょうか?
 現金3万円→3万円お支払い
 ノートパソコン(同等のものが現在15万円で購入可能)→15万円お支払い
 ガラス代(修理費用特約利用)2万円お支払い
以上のように、全額補償が受けられる場合があります(保険の種類により相違有)

②隣家火災編

全てを一瞬のうちに奪ってしまう火災事故。まさか自分が被害に合うとは夢にも思っていませんでした。そのまさかがある日…

 

原因はマンションの上階の方が火元となり、当事者の自宅はほぼ全焼。幸い類焼は免れましたが、消防署による放水を受けたためお部屋は水浸し、家財はほぼ全滅の状態でした…

 

この場合、全滅した家財等の補償はどうなるのでしょうか?


自分のお部屋の修復に関しては、大家さんの保険により原状復旧可能ですので問題ありません。
では自身の家財はどうでしょうか?

火事

まず考えるのは、自分に落ち度がないんだから火元の方に弁償をしてもらおう!
火元の方は自身の部屋の修復に関して損害賠償責任が発生しますが、他室の損害に対しては失火の責任に関する法律(失火法)により、火元に故意または重大な過失がないかぎり賠償しなくてもよいことになっています。つまり火元の方も全財産を失っている状態で、それ以上の損害賠償まで押し付けてしまうのは気の毒だってことなんでしょうね。

 

ではどうすれば?
そこでご自身でご加入されている火災保険により、保険金を受け取ることが可能となります。

③自身が火元となってしまった場合

お部屋の修復は、大家さんはいったん自身で加入されている火災保険を利用されると思われます。
ただここで落とし穴が…

 大家さんの保険会社
 ↓
(ア)求償権(他人のために債務を弁済した者が、その他人に対して返還または弁済を求めることを内容とする返還請求権)を行使
 ↓
(イ)火災保険にご加入の場合、借家人賠償特約により保険会社より請求された金額の補償を受けることが可能です(ご加入されていなければ自己負担に!)
 ↓
(ウ)自身の家財に関しては、もちろん自身の火災保険により補償を受けることが可能です
 

④水漏れ事故

ある日昼下がり…

住まいを管理している不動産会社より連絡があり、「あなたの部屋から水漏れして、階下のお部屋が水浸しになっている。すぐ家に戻ってくれ」とのこと!?

 

慌てて家に戻ると、洗濯機と蛇口を繋ぐホースがはずれ、部屋も水浸し。下の階へ謝りにいくと、下のお部屋も水浸しでたいそうご立腹の様子…

 

後日、階下の方より家財の被害額に関して請求書が届きました。
こんな場合の保証はどうなるのでしょうか?


この場合、個人賠償特約(他人に対する賠償)を使うことにより、補償を受けることが可能です。

水漏れ

余談ですが、2018年4月に京都府と京都市の条例で、自転車保険加入が義務化されました。

自転車購入と同時に自転車保険に加入されている場合は問題ありませんが、無保険の状態で歩行者の方などを死傷させてしまった場合、法律上の責任と、民事裁判による高額な賠償金の支払い命令が下る可能性が非常に高く、過去には神戸地裁で2013年7月に1億円近い請求事例も実際に発生しております。

そういった場合に、上記の個人賠償特約を使い賠償費用を支払うことも可能です。(個人賠償の保険金額上限まで)

あくまでここで例をあげたケースは一例であり、それ以外にも様々なトラブルに巻き込まれることがあるかもしれません。

そんな時、あなたを守ってくれるもの。それが火災保険ですので、金額的にもそんなに高額な保険料でもありませんので、契約条件として火災保険加入を義務化されている場合はもちろんのこと、任意で良いですよ!と言われた場合でも、進んでご加入いただきますようお考え下さい。

災難は忘れた頃に。。。と言いますから。